トンガ坂文庫さんと共催「らくだ舎と日曜日と漁村で」11/26開催レポート

11/26尾鷲市九鬼町で、穏やかな一日


『二弐に2』出版記念イベントとして、トンガ坂文庫さんと共催という形で企画させていただいた「らくだ舎と日曜日を漁村で」。

日中は、読書喫茶らくだ舎、と銘打って、九鬼町の喫茶スペース網干場(あばば)で喫茶店と本屋を出店しました。

コーヒーや、上ほうじ茶ラテなどの飲み物と一緒に用意したのは、二弐に2特別ランチプレート。
色川の野菜や卵、本著に取材文を掲載している山のハム工房ゴーバル(岐阜県恵那市)のソーセージ、ハム。
かつて色川に住んでいた友人で、二弐に2の印刷立ち会い時に再会したひかるちゃんがこねているルヴァン信州上田店の天然酵母のパン。そうした縁ある食べ物を集めました。

初めての場所で、準備が追いつかず、少しお待たせしてしまった反省もありつつ、

本を読んでから食べるゴーバルのハムソーセージは、ただ食べるのとは全く違った感じられ方をした、という声をいただき、
やってみてよかったなと思いました。

網干場はとても素敵な空間で、ふとした一瞬の風景が、心に残りました。
角Rの窓から見える水面のきらめきが店内に満ちて、本の上をゆらめく。
本を読んだり、仕事をしたり、思い思いに過ごす人たちの背中。

久しぶりの人と話したり、散歩に行って帰って来ておやつを食べたり・・・
訪れてくれた人たちの「居場所」になって、なんともいえない心地よい空間になっていたように思います。

また、九鬼町に暮らす方々も飛び入りで食べに来てくださって、美味しかったよ、と言ってくださいました。
これまで、トンガ坂文庫さんのある町、として九鬼町を眺めてきたのですが、
他の町の方々と接する機会になったことで、九鬼町という場所の輪郭が見えてきた気がして、その土地がもっと好きになりました。

色川から来てくれたT山さんやKちゃんのおかげで、たくさんお散歩して、旧九鬼小学校で遊んで、娘も大満足の一日になったようです。
とくに頼んできてもらったわけではなかったのですが、
いつもそうして支えてくれる人たちがいるおかげで、らくだ舎、千葉家はなんとかやっていけていることを、この日もまた感じました。

夕方〜夜にはトークイベント。制作の裏側を話しました

17時半からは、お店を閉めたトンガ坂文庫の本澤さん、豊田さんも合流して、網干場でトークイベントを行いました。
二弐に2購入者ともう一名まで無料、ない方は1000円で本を1000円割引、として設計しまして、
本制作の裏側をお話するような内容です。
本澤さん、豊田さんに質問いただいて、私たちらくだ舎の二人が答えていく形式。

どのように企画して、進めていったのか。寄稿者の方々は、どんな理由、どんな気持ちで依頼していったのか。
装丁とブックデザインを担当してくれた、fulbrn factoryのふたりも参加してくれたので、
その場で、デザインコンセプトをどうやって練り上げていったか・・・
200年残す、200年前の本、タイムレス、といったキーワードがあったことなども、話してもらうことができました。

印刷の苦労、製本や仕様でこだわった点なども。

質問にお答えする場面では、このような質問をいただきました。

「出版前と後で、どんな気持ちの変化があったのか」
「この本の出版は、一般的な本の出版とはまた違った意味を持たせようとしている意図を感じるけれど、そのあたり意図していることとしてはどんなことがあるか」

良い質問をいただいて感謝です。
その時しっかり答えられなかったような気もするので、さらに自分たちの中で考えて、
また改めてどこかの場面で、お答えできればいいなと思っています。
二弐に2の本を持たずに参加いただいた方も何名か来てくださったのですが、皆さん本を購入してくださって、ありがたい限りでした。
参加してくださった皆さん、トンガ坂文庫さん、ありがとうございました。
また今度は、読書会でお会いしましょう。

(らくだ舎 千葉貴子)

11/26(日)トンガ坂文庫(尾鷲市)さんと「らくだ舎と日曜日を漁村で」開催


尾鷲市九鬼町。歴史ある漁村のトンガ坂を登ると

斜面に張り付くように家々の立ち並ぶ、海山の漁村の風景。
港に面した郵便局の隣、細い路地は、すぐに急な坂になる。
この坂の名は「トンガ坂」と言う。

九鬼町の方言で、「トンガ」とは「大風呂敷を広げる」という意味なのだという。
石畳のこの坂を登っていくと、
おや、どうもお店をやっているようだぞ、
という古民家が現れる。トンガ坂文庫さんだ。

ゆるやかにご縁を重ねて。読書会の様子は『二弐に2(にににに)』に収録

トンガ坂文庫の豊田さん、本澤さんと、私たちらくだ舎はこれまでゆるやかに、やりとりを重ねてきた。

私(貴子)は移住する一年前、
移住後の暮らしを考えようと通っていたローカル関連の講座のフィールドワークとして九鬼町を訪れ、
豊田さん(当時は地域おこし協力隊の任期中)にお話を聞いている。
その時ボランティアスタッフ歓迎との話を聞き、九鬼の隣町での寒ぶり祭りに再訪もした。
どうもその時、本澤さんとすでにエンカウントしていたようだ。お互いに全く覚えていないのだけれど。

はっきりとした出会いは、私たちがらくだ舎という場を持って、本屋としての体裁も整ってきた時、
おふたりが訪問してくださったことに始まる。
同じように協力隊という入り方をして、任期後に本屋を営む選択をした、という点で、
豊田さんと夫の智史には共通点がある。任期の期間もほぼ同じだったはずだ。
その後、私たちもお店を訪問し、お誘いいただいた熊野古道一箱古本市に何度か参加した。

そして、智史が出版する本に収録する目論見を持ちつつ、「読書会」を呼びかけた。
トンガ坂文庫さんと、新宮のYourth Liberary えんがわの並河さん、未央さんと、私たちをベースとした会だ。
その様子は、第4回を切り取る形で、書籍『二弐に2(にににに)』に 辺境から考える「脱成長」として収録している。

出版イベント、11月26日。丸っと一日の読書体験

私たちは、出版した『ニ弐に2』を携えて、全国各地に出かけて行きたいと思っている。
人に出会って、対話して、驚いたり、喜んだりしながら、できるだけこの本を手渡していきたいと考えている。

今、いくつかの面識のある本屋さん、居場所を運営する皆さんに連絡を取り始めているのだが、
まずその最初の機会を、トンガ坂文庫さんにいただくことに決定した。
以下、そのイベントのお知らせする。


「らくだ舎と日曜日を漁村で」
11月26日(日)11:00〜19:00
場所:尾鷲市九鬼町 喫茶店「網干場(あばば)」〜「トンガ坂文庫」周辺

11:00〜17:00 トンガ坂文庫 営業
11:00〜17:00  読書喫茶らくだ舎 in 網干場 営業
17:30〜19:00 トンガ坂文庫×らくだ舎 トークイベント「ニ弐に2ができるまで」

・当日までに『ニ弐に2(にににに)』を購入いただいた方に
「読書喫茶らくだ舎」を読書ラウンジとして提供します
・トークイベントは『ニ弐に2』購入の方を対象に、購入者+1名まで参加無料でご参加いただけます
読書喫茶らくだ舎の食事メニュー、トークイベントは事前に以下よりご予約ください。
らくだ舎と日曜日を漁村で ご予約フォーム https://forms.gle/mxiibsY43KPy4czy8

九鬼町の喫茶スペース網干場に「読書喫茶らくだ舎」が出店します。
そこは『ニ弐に2』を読むための喫茶店。
と言いつつ、すでに読了されている方もいるでしょうし、関連本や他の本を読んでいただくのも歓迎です。

読書喫茶らくだ舎では、
・書籍『ニ弐に2』と関連するさまざまな本の販売
・『ニ弐に2』特別フードメニューの提供(一部要予約)
・らくだ舎オリジナルブレンドや、色川のお茶などの飲み物を提供
といったことをする予定です。

色川の有機野菜、『ニ弐に2』にも登場する山のハム工房「ゴーバル」のハム・ソーセージ、
かつて色川に住んでいた友人が働く、長野・上田市の天然酵母パンルヴァンのパンを使って、
何かランチを提供したいなと思っています。
それらをお昼に楽しんでもらいつつ、
らくだ舎のオリジナルブレンドを飲みつつ、
ゆったり、じっくりと、『ニ弐に2』を読んでいただけるように。

オープンと同時に来店いただいて、一日かけて読書を楽しんでもらうもよし。
気分転換に、トンガ坂文庫までぶらぶら散歩して、
本を探したり、トンガ坂文庫さんとお話をしたり・・・
少しいったところにあるトンガ林(整備中)も読書ラウンジとして開放できるかもしれません。

トークイベントに向けて、夕方に訪れていただくもよし。
お茶やコーヒーとともに、パラパラと読んでいただいて、
トークが始まるのをお待ちいただいても良いかと思います。

17:30からは、そのまま網干場を会場に、トンガ坂文庫さんとらくだ舎でトークイベントを行います。
『ニ弐に2』ができるまでの経緯や、寄稿者の方々についてなど、お話します。
参加者の皆さんからのご質問にもお答えします。トークイベント、というとなんだか大仰ですが、
小さな交流会のような場にできたらいいなと思っています。

ご予約はこちらからお願いします。
https://forms.gle/mxiibsY43KPy4czy8